2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

人生がときめく「書斎」の魔法ー ①「聖域」としての書斎

中島敦の小説に「文字禍」という有名な短編があります。 物語を圧縮すると、古代アッシリアの博士が、文字の中には精霊がいるのでは無いか、という些かオカルティックな研究を始め、徐々にその文字に込められた霊的呪術力(記号論的な感じ)を発見し、その危…

普遍性としての「ベタさ」ー 私的エレファントカシマシ論②

前エントリーでは、エレファントカシマシの世界観を形成するヴォーカルの宮本浩次の歌詞世界を、その内省性や「悲しみを抱えてうろうろ歩き回る文系青年の身体」という、やや自らの偏ったパースペクティブの元に分析しましたが(それゆえに「私的」なのです…

孤独な文系青年は今日も歩くー 私的エレファントカシマシ論 ①(かも)

誰しも、自らの感性にピタっとあて嵌るアーティストや作家がいると思います。 この人(達)はもしかしたら、自分と同じ道を歩いてきたのではないか、同じものを食べてきたのではないか、同じ事を考えてきたのではないか。 今の自分が考えている事や、感じて…

はじめに「問い」ありき。 鹿島茂「勝つための論文の書き方」は最高にお奨めの本です。

世の中には多くの「論文作成本」があります。清水幾太郎さんの「論文の書き方」という本がありますが、これが1959年出版。60年も前からこのようなジャンルはあったのですね。恐らく、戦前から遡り、大正、明治期も「文章作成法」の本は少なからずあったでし…